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平成10年度補正事業開発成果物の概要と特徴 一.開発システム 本システムは下図に示すような機能構成からなります。
1. 電子投票端末システム−方式1 磁気カードの投票券を使用した投票端末システム。投票者の画面選択操作によって投票を行うクライアント端末として、クライアント端末の制御、管理および投票データの収集等を行うマスター端末に接続されます。 2.電子投票端末システム−方式2 ICカードの投票券を使用した投票端末システム。電子投票端末システム−方式2は方式1と同様の機能・品質を有します。 3. 電子調査端末システム 電子投票端末システム−方式1と同様に磁気カードを使用した調査端末システムです。 4.運用管理端末システム−方式1 投票所内に設置されている電子投票端末の稼働状態、投票状況、ネットワーク状態等を監視し、異常検知を行います。また、投票ソフトウェアデータ、候補者データ、投票所内の全端末の投票データを管理し、他端末に障害が発生した場合のリカバリ処理に使用します。 5.投票券検証機システム 投票終了後の磁気式投票券に書き込まれた投票データ情報を読み込む機能を持ちます。 6. 投票所運用端末システム 任意投票所投票の申請者の確認・不在者投票済み有権者の二重投票を防止するなどのために、投票前に受付を行う機能を提供します。また、集計データのオンライン集信、および、候補者配信の中継機能や、投票者名簿の作成機能等も有しています。 7.運用管理端末システム−方式2 運用管理端末システム−方式1と同様の機能、品質を有します。 8. 磁気式投票券発券機システム 電子投票端末を動作可能とする磁気式投票券を発券。その際に、投票所番号、発券番号、選挙権種別等を書き込みます。 9.IC式投票券発券機システム 電子投票端末を動作可能とするIC式投票券を発券。発券する際には、投票所番号、発券番号、選挙権種別等を書き込みます。 10.候補者管理端末システム 候補者データ、政党データ、国民審査用データ、住民投票用データを登録画面より入力、各種選挙制度用投票画面、国民審査用画面、住民投票用画面を作成します。 11.候補者サーバシステム 候補者管理端末システムから登録された各種データを、各投票所、集計所へ配信。また、実施される選挙により選挙制度等が異なるため、各選挙制度に基づく投票ソフトウェアについての配信機能も有します。 12.候補者画面作成端末システム 候補者画面作成端末システムは、各種投票制度に基づいた投票画面のレイアウト、各種投票制度等にて共通に使用される固定画面を作成する機能を有します。 13.投票データ収集端末システム 各投票所から集められた投票データの認証を行い、保証された投票データについて収集、投票データ集計・分析システムに受け渡しを行います。 14. 投票データ集計・分析端末システム−方式A 投票データ集計・分析端末システム−方式Aは、集められたデータと投票所毎の収集状況を管理し、すべての投票所からのデータが収集完了した後、投票データの並び替えを行います。並び替え終了後、各選挙制度に基づき、集計を行います。集計結果、開票録等のプリントアウト機能を有します。 15.投票データ集計・分析端末システム−方式B 投票データ集計・分析端末システム−方式Aと同様の機能を有すが、集計に係る機能については、別設計者、別製作者により作成し、集計結果を突合せることで信頼性を確保します。 16.投票データ集計・分析端末システム−方式C 投票データ集計・分析端末システム−方式Bと同様。 17.調査データ収集端末システム 調査データ収集端末システムは、各電子調査端末から調査データを収集し、調査データ集計システムに収集データの受け渡しを行います。 18. 調査データ収集端末システム 集められたデータと電子調査端末毎の収集状況を管理し、すべての電子調査端末からのデータが収集完了した後、集計を行います。調査拠点単位の調査結果、総合結果等を管理し、プリントアウト機能も有します。 19.特殊投票共通 各選挙の選挙区・投票所・集計所の場所などの情報を管理し、事前申請作業や不在者・在外投票の受付、投票日の前日作業および、集計時の作業を正確に行うことを目的とします。 20.不在者投票 不在者投票を電子化する機能です。 21.在外投票 在外投票を電子化する機能です。 22.任意投票所投票 投票日の投票所を固定しないことにより、有権者の権利を主張しやすい環境を提供することを目的とする機能です。 23.巡回投票 現在の自書式による投票で提供されている、郵便投票・代理人投票の機能を電子化する目的の機能です。 24. 広報 より正確で迅速な開票結果の広報を目的としている機能です。また、過去の同一選挙結果との比較等の検索機能を提供することにより、より高い国民の政治参加を意識付けるための啓蒙活動に貢献する機能です。 2.実地検証の結果 平成11年7月から平成12年6月の間、6ステップに分けて実施した実地検証の結果を以下に示します。 1.ステップ1 米国スコットデール市で開催された全米選挙管理者大会(1999年7月10日-14日の5日間)で、電子投票機器の導入の進んでいる米国の選挙管理者を対象として電子投票端末システム−方式2、候補者管理端末システム、投票データ収集端末システム、投票データ集計・分析端末システム-方式Aの検証を実施しました。155名の選挙管理者が検証に参加、端末によるアンケートおよび面接調査により、端末の視認性・操作性及び運営者から見たシステムの運用性について分析した結果、高い評価を得られました。 2.ステップ2 国際見本市会場ビックサイトで開催された展示会「ぱそまる’99」(1999年7月30日-8月1日の3日間)で、展示会来場者アンケートを電子調査端末システムで実施し検証を行いました。展示会来場者のうち7,775人が検証に参加、調査回答データにより端末の視認性や操作性等を分析した結果、比較的性別、年齢に関係なく高い評価を得られました。また運営面から電子調査端末および調査データ収集・集計端末等の操作性や運用性、信頼性等についての分析した結果、電子調査端末の故障よる運用上の問題が見られ、その予防措置が課題として残りました。 3.ステップ3 ベルギー、ブリュッセル市にある欧州議会内に設置した模擬投票所(1999年10月11日-15日の5日間)で電子投票機器の導入が進んでいる欧州で、主として欧州議会議員を対象として電子投票端末システム−方式1、投票データ集計・分析端末システム-方式Aの検証を実施しました。399名が投票に参加、候補者から見た電子投票機の操作性、信頼性等を電子投票機器の導入、非道入国別の比較分析や選挙制度別の分析などを行い、それぞれ高い評価を得ました。 4.ステップ4 東京全日空ホテルで開催された展示会「先進的情報システム開発実証事業成果発表会」(2000年2月15日-16日の2日間)で、模擬投票所受付けを設置し、展示会来場者のうち事前登録をした2,888人の来場者の受付を実施、運営者に対するアンケート調査により、磁気式投票券発券システム、投票所運用端末システムの運用性・信頼性を検証しました。その結果運営に支障は無かったものの運用性をさらに向上させるための改善点が発見されました。また、受付での確認ミスによる誤発券が発生しており、システムの信頼性確保のためには、運営者の教育が重要であることが確認されました。 5.ステップ5 衆議院第一議員会館、衆議院第二議員会館、参議院議員会館の3ヶ所に模擬投票所を設置(2000年3月27日-31日の5日間)し、国会議員及び議員会館来場者を対象として、電子投票端末システム−方式2、IC式投票券発券システム、投票所運用端末システム、任意投票所投票の検証を行いました。検証には1,626人が参加、アンケート調査回答データにより候補者から見た端末の視認性や操作性等を分析した結果、高い評価を得られました。また運営面からシステムの運用性、信頼性等についての分析した結果、電源ケーブルの脱漏、投票端末の故障等の問題が見られハード面での信頼性向上が課題として残りました。 6.ステップ6 英国ノーリッジ市で2000年6月29日に実施されたコミュニティパワー選挙の一部の投開票を投票所運用端末システム、運用管理端末システム−方式1、電子投票端末システム−方式1、投票データ収集端末システム、投票データ集計・分析端末システム-方式Aで実施しました。電子投票による投票者総数は688名、投開票運営者である英国選挙管理者及び投票に参加した一部有権者に対するアンケート調査により端末の視認性や操作性、システムの運用性、信頼性等分析いたしました。 3.実用化に向けて 数度にわたる実地検証の結果、開発したソフトフェアは、実用段階にありますが、投票所での端末の結線など、ハード面での改善がシステムの運用性を向上する上で必要であることが判明しました。今後、開発メーカーによる端末の改良を進め、より使いやすいシステムの実現に努めます。 電子投票システムの導入は、公職選挙法の改正や新しい立法などが前提となります。昨今の所管省庁や自治体による電子投票制度の研究の進展は、そのための第一歩と位置づけられます。当面、地方公共団体や政党等に向けて啓蒙を図り、法制度の改正に合わせてすべての地方公共団体における調達を目指します。 また、選挙法改正以前でも、地方自治体の住民投票や公聴制、政党の選挙での利用ができますので、これらの分野での展開を図ります。 |
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